履歴書 産業保健師への転職

産業保健師の職務経歴書を記載する際の注意点

産業保健師への転職の際は職務履歴書が必要になります。

職務履歴書とは

職務履歴書:今まで働いていた所で、何を経験してどんなスキルが身についたかを記載するための書類

経歴を書くだけの一般的な履歴書よりも個性が出やすいため、あなた自身のプレゼン能力が問われます。

看護師は病気や治療の説明は得意ですが、自分を説明する機会がないからこそ悩みます。何を説明すればよいのかと

今回は職務経歴書の書き方と自己PRの方法についてお伝えします。

職務経歴書の内容

職務経歴書のフォーマットは転職サイトによって若干異なりますが、大枠は一緒で以下の内容を記載します。

  • 職務要約
  • 職務経歴
  • 退職理由
  • PCスキル
  • 保有資格
  • 活かせる経験・知識等
  • 志望動機

これらの内容をA4用紙1〜2枚でまとめて記載していきます。

記載のポイント

ここからは職務経歴書の書き方についてそれぞれの項目別のポイントをご説明いたします。

なるべく専門用語を控える

まず抑えておかなければならないのは、最初に履歴書を読む採用担当者は企業によって異なりますが、基本的には人事部で看護師や医者ではありません

人事部の採用担当者はあくまで一般人なので、医療知識や医療現場は知らないのが普通です。

そのため、医療用語をふんだんに記述すると採用担当者にとっては理解しにくくなり読む気が失せてしまいます

例えば、カテーテル、ドレナージ、褥瘡、クリティカルパスなどの言葉は医療界では常識単語ですが、実は一般人は知りません。

そのため、もし記載する場合は言い換えたほうが伝わりやすくなります。

カテーテル   → 管

ドレナージ   →体液管理

褥瘡      →床ずれ 皮膚のケア

クリティカルパス→治療計画

もはや本当の意味と異なりますが、これくらい言い換えないと伝わりません

ただし正式名称は変えてはいけませんので、専門用語はほどほどにしておくのが良いと思います。

なお、特殊なケアを経験していた場合はそのまま記載しておき、その特殊性が産業保健の分野においてどう有用なのかを面接の時にアピールすると良いでしょう。

退職理由はなるべく前向きに

人事担当者が職務経歴書において特に気にするところが退職理由です。

退職・転職は何かしら前職に不満を持って辞めたのは採用担当者も理解していますが、逃げるようにして辞めたのか、希望を持って辞めたのかでは印象が大きく異なります。

退職理由に嘘はついてはいけませんが、前者の場合は直接的な言葉を避けた上で、キャリアを見据えた回答をすると良いでしょう

例えば以下の理由で転職する場合は言い換えましょう。

人間関係が辛い

→良好なチームで働きたい、様々な価値観を認め合う職場で働きたい

体がしんどい

→体調不良により交代勤務等の労働が困難になった

残業代が出ない

→家庭の都合により多くの金銭が必要となった

漠然と辞めたい

→看護師の立場は限界を感じた、現職を通してやりたい事が見つかった

記載のポイントとして前職の愚痴を避けるようにしましょう。

前職は労働環境の改善が厳しく、自身の希望とミスマッチがあったということを記載し、志望動機に一貫性を持たせることが、良い退職理由となります。

保有資格は産業保健に関係があるものを

資格はただ沢山書けば良い訳ではありません。

また資格が多いから有利という訳ではないです。

産業保健に関する資格をいくつか保有していれば大丈夫です。看護師、保健師はマストですが、それだけで寂しいと言う方は、以下の資格を1つ以上保有しておくと安心でしょう。

資格:第一衛生管理者、BLS、ACLS、認定看護師、専門看護師、NST、産業カウンセラー、心理相談員、臨床心理師、医療事務、禁煙アドバイザー、食生活アドバイザー、マイクロソフトオフィススペシャリスト、TOEIC(650点以上)等

小学生の頃にとった漢検英検とかは「いつの記憶?」となりかねないので控えましょう。

PCスキルは具体的に

PCスキルはWord、Excel、Power Pointを使えることが必要です。そして職場では具体的にどう使用していたのかを記載しておきましょう。

例えば、「看護サマリ文書作成」「患者向け生活指導資料の作成」「インシデント統計資料作成」などです。

PCスキルは職務経歴書においてさほど重要ではありません。

もしPCスキルに不安がある方でも、これから勉強しますということを、面接等で説明できれば大丈夫でしょう。

数字で実績を表す

次に業務内容や役割の記載については、なるべく人事担当者がイメージできるような内容にすると良いでしょう。

人を説得する上で大切なのは根拠です。

日々の我々の仕事において先輩看護師に散々言われている「根拠は?」というのは、一般社会でも同じことなのです。

特に男性は何かを選ぶ時、感覚や好みで選ぶよりもスペック、社会的地位、メリットの有無、価格の手頃さについてを考えて物を購入する傾向が女性よりも強いです。

今回の業務内容や役割の記載などについては、あなたの業務遂行能力や結果などをわかりやすく伝えることが求められます。

新人育成、リーダー経験、係活動、他職種連携などは一般企業でも実施しているので、イメージしやすいでしょう。もしそこで良い役割を果たした事を数字で表せるとなお良いでしょう。

評価されやすい役割の例

  • 新人育成した子の退職率は0%(平均○○%)
  • 業務効率を上げて残業時間○○%減
  • 他職種とのカンファレンスを○回に増やした
  • 看護経験談の発表代表者

これらの実績は、医療業界を知らなくても一目置かれるはずです。

志望動機は本音を伝える

志望動機は、採用担当者が見て、自社が求める人材とどれほどマッチしているのかどうかを見ています。

  • 叶えたい夢や目標・条件はあるかどうか
  • なぜ自社なのか
  • 自社のために何ができるのか

このポイントに沿って記載すると良いでしょう。

なお、志望動機は退職理由と合わせていく必要があります。

志望動機はあなたの本音となるべく乖離しないように意識しなければなりません。本音で書くためには以下の記事も参考にしてみてください。

職務履歴書はたくさん悩もう

職務経歴書はたくさん悩んでください。サラサラとすぐに書けるものではありません。私は約4日かかりました。

自分の経歴を振り返ると後悔もあれば達成感もあると思います。

毎日一生懸命、誰かのために常に考えながら仕事をしてきたあなたは、必ず良い結果を残しているはずです

それを見つけて文章化することが、産業保健師への転職の第1歩となります。

何回も書き直して少しずつ良いものにしていきましょう。

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